大タロコ峽入口(國立公園候補地大タロコ)國立公園候補地大タロコはタロコ峽と、三棧溪と、木瓜溪この三峽谷より中央山脈に懸けての廣褭十萬町步であるが此のタロコ峽は實にその主體となつてみる、溪の右岸に聳ゆる怪異は大理山巖の斷崖を為せるもの左岸の高疊は曾てタロコ蕃の總頭目として鳴らしたハロクの根據地ハロク臺であり中間の溪流は即ちたつきり溪である、是より上方三千米に互る峽谷美と奇巖怪石の布置と山容水態は即に此の峽口第一步より探勝者に驚異的印象を與へるのである。